営業チームのリーダーとして、どう振る舞えばいいの?

後輩を注意するときは、どんなことに気を付けるべきなの?

 

接し方は? 距離感は? そもそも部下を育てるには、どんな心構えが必要なの?

 

リーダーやマネージャーは、慣れないことや悩むことも多いでしょう。

今回の営業部女子課キャリアセミナーでは、リーダー経験のある現役女性営業職をゲストにお迎えして、実際の体験や、それに基づいたポイントやアドバイスをじっくり伺いました。ほんの一部ですが、パネラーお二人のお話を、2回に分けてご紹介します!
今回はパート1です。

 

【ゲスト】
市川千里さん

外資系金融機関で3年間、中途入社の社員を育成するチーフトレーナーを経験。
チーフトレーナー部門 新人生産性評価において2019年度全国1位、2020年度全国2位と連続して好成績をたたきだす。現在は10名の部下をもつ営業所長。
“教える”よりも“サポート”する」がモットーで、個人のスキルや性格、特徴に合わせた指導が得意。

 

 

 

 

進行:営業部女子課ソリューションプランナー青木静/佐藤珠美

 

―――はじめてリーダーになった時、どんな気持ちでしたか?

数字の責任」の重さを感じました。
マネジメントはやっぱり難しいです。理由は、正解がないから。人を相手にする仕事だし、正解は一つでないから迷うこともあります。
でも、成果が出た時は自分だけでなく、メンバーと喜びを分かち合えるので、嬉しさが倍増します。

 

―――過去にリーダーとして失敗したこと、上手くいかなかったことを教えてください。どうやって乗り越えましたか?

本当にたくさん失敗しました。一番悩んでいたときを振り返ると、自分の物差しで人を見ていたと思います。「なんで、こんなことできないの?」「普通、こうやるよね?」とメンバーにきつく当たっていたのです。当時はすべて、自分の物差しで相手を見ていました。
しかし「自分の物差しと、相手の物差しは違う」ということに気づいてから、嘘のように悩みは和らいでいきました。そこから、相手の物差しを探るようにしました。相手の目線に合わせてから、だいぶ状況は変わりました。

 

―――「相手の物差し」を見極めるための秘訣は?

相手を理解すること。とにかく相手の話を聴く。たとえばメンバーが上手くいかなかったときには、指示を出すよりも「どうすれば上手くいくの?」と尋ねて、相手に考えてもらう。意見を聴くことで、相手が何を大切にしているのか、どういった価値をベースにその言葉を発しているのか。そこから、相手の物差しがわかるようになりました。
そして、出てきた意見は尊重します。「それは素敵な考えですね。どうして、そんな考えに至ったのですか?」と尋ねます。すると、相手が大事にしている価値観を確認することができるのです。

 

―――ちなみに、年上でベテランの部下には、どんな接し方をしてますか?

年上の人は、経験値も高いし、それなりにプライドもあります。ダイレクトに仕事の話をするのではなく、まず、雑談から入ります
相手の言葉に対して「さすがAさんです。素晴らしい行動ですね」と尊重する態度で接すると、相手も少しずつ心を開いてくれます。
信頼関係の構築がすべてのスタートです。相手を知って、自分のことも知ってもらって。

 

―――なるほど。同年代の部下に対しては、どう接していますか?

言いたいことがあるのに言わないのでは、わたし自身も苦しくなってしまいます。遠慮しているとなおさら相手に伝わりません。伝えるときは、ストレートで伝えるほうが、伝わることもあると思っています。
ただし、伝え方の順番は大切。相手が聞く耳をもてるくらいに、受け入れてもらう姿勢を作ってから、伝えます。

 

―――部下が複数人いる場合、部下同士が連携して成果を上げられるようにするためには、どんなチーム作りが必要でしょう?

メンバーの得意分野を考慮して、部下の中でリーダーを立てます
「あなたは○○が得意だから□□をお願い」と役割を任命する。目標達成に執着するのが得意なタイプには、その話をしてもらいます。事務処理が得意な人には、そのノウハウを共有してもらう。

 

―――市川さんの、今後の目標、キャリアビジョンを教えてください。

メンバーそれぞれの夢や思いが実現できるように支援したいです。その人がどうなりたいのか、興味を持って聴きます。営業も、お客様の想いを実現するのが仕事。メンバー支援も同じです。

 

―――最後に、これをお読みいただいている皆さんへメッセージをお願いします。

リーダー職は壁にぶつかることが多いです。けれど、色々な人の助けを借りながら、絶対にこの試練は役に立つと信じてください。きっとマネジメントが楽しくなるはずです。

 

市川さん、素敵なお話を有難うございました!

活躍されている市川さんにも、こんな経験があったんだと、励まされ、勇気づけられる時間となりました。

 

パネルディスカッションの後には、参加者同志で、マネジメントに関わる課題解決法を共有しました。

  • 部下に行動を改善してほしい時には、その理由だけでなく「どうなって欲しいのか」を具体的に伝えること。
  • ときには自分の時間よりも部下との時間を優先することも必要。

など、様々なアイデアやヒントが出て、共有することができました。

 

なお、今回の営業部女子課キャリアセミナーでは、参加者の皆さんからも大満足の声をいただきましたので、一部ご紹介します。

 

部下の育成について、部下の考えや意見を聞くことの大切さを学びました。同じ立場のリーダー皆さまから直接話を聞くことができ、アットホームな雰囲気で質問、会話ができて大変有意義でした!

 

育成指導について、明日から使えそうなヒントをたくさん掴めました。パネラーお二人のまったく違うアプローチ法は大変参考になりました!

 

マネジメントについて皆さまの工夫点はとても勉強になりました!言わない(ほっとく)という選択肢もありですね!

 

 

 

★次回は5/19(木)新入社員~3年目若手営業職のお悩みは?★
会社で聞けないアレコレを先輩たちと語り合おう意見交換会

 

 

 

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