皆さんは、女性営業マネージャーについて、どんなイメージをもっていますか?

各企業で女性管理職が増えつつありますが、営業の現場では相変わらず、女性管理職が少ない現状があります。「女性営業マネージャー」と聞いても、イメージしにくいという方もいるかもしれません。

そこで今回は「営業の現場で女性がリーダーになるとは一体どういうことなのか?」「実際になってみた後のリアル」について、現役の営業部門責任者・白井和子さんをお迎えし、お話を伺いました。おかげさまで満席御礼、熱く盛り上がったレポートをお届けします!

 

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ゲスト講師

株式会社パソナライフケア
執行役員 人材開発部長(人材ビジネスの営業部門責任者) 白井和子さま

大学(英文科)を卒業後、人材総合サービス会社のパソナグループに入社。
2度の産育休を経て、2015年、子育て中の女性で初めて、執行役員として全国のスタッフィング部門責任者に登用される。
2018年、福祉領域に特化したグループ会社「パソナライフケア」に営業責任者として着任。全国20名からなる営業組織を束ね、介護や保育現場の人材不足問題の解決(採用支援、定着支援、外国人受入支援等)に取り組む。

着任3年目で部門をV字回復、売上・利益ともに過去最高数字を更新。

プライベートでは社会人、大学生2児の母。

 

司会進行:営業部女子課ソリューションプランナー青木静

それでは、今回のトークの一部をご紹介いたします!

 

―――白井さんは、ご自身が営業責任者になることについて、どう考えていましたか?そもそも「アリ」だったんでしょうか?

今でこそ、即答で「アリ!」と大きな声で言います。しかし、当初は「自分にはありえない」と思っていました。当時、私の中の営業のイメージは「説得するのが上手。なんだか、凄い人たち」だったからです。

 

―――実際に営業責任者になると、いきなりが待ち構えていたそうですね?

私が着任したときは業績が思わしくなく、部にも停滞感が漂っていました「頑張ってはいるんだけど何をすればいいかわからない」「しょうがない」といった空気感や、経験者が抜けた後の人手不足感もありました。

「だったらダメモトで新しいことをやってみよう」
「出来る、出来てる!」
「失敗してナンボ。責任は私がとるから!」

と、とにかくメンバーを励まし、一緒に足を動かして行動し続けました。数字が上がらない時は夜も寝れない思いもしましたが、社内外の尊敬する営業ウーマン達に教えを乞いにいき、沢山アドバイスももらいました。こういう女性ネットワークは本当にありがたかったですね。

 

―――若い頃は、白井さんご自身が辛くて上司に泣きついたこともあったとか?

30代前半ではじめてマネージャーになった時ですね。子育て中の時短マネージャーとして部下をマネジメントすることは、想像以上に大変でした。抜擢頂いて、たった1か月で降格か退職を申し出ました

当時の上司(女性部長)が、私が吐き出す泣き言を寄り添って聞いてくれて。「そっか、大変やったね、よく頑張ってたんだね」と。そして

「本当に辞めたければ、いつでも辞められる。けれど、続けているといいこともあるよ?私には、今本当に辞めたいとは聴こえないよ?」

と。そこで気づいたんです。ああ、私は「しんどいこと、それでも頑張ってることをわかってほしかっただけ」だったんだ、と。
その上で、「大丈夫なんとかなるから、応援してるから」と背中を押してもらいました。解決策を考えるのはその後でいいんですね。

面白かったのは、数年後に上司にそのことを話すと「そんなことあったっけ?(笑)」と。上司にとっては何気ない日々の部下フォローのひとつだったのかもしれません。
部下(私)は間違いなく、行き詰った岐路で救われ「こんな上司になりたい!」と憧れ、勇気と糧をもらいました。私も誰かのそんな存在になれたらと思いながら今日に至ります

このとき私は、上司として「聴く」ことの大切さを身に染みて学びました。この「聴く力」は、営業職にも通じるスキルだと思います。

営業マネージャーはまさに「話のうまい人」ではなく「相手の困りごとを聴ける人」。そこから始めたらいいということに気づきました。

 

―――ほかに、実際にマネージャーをやりながら知ったこと、学んだたことはありますか?

当初は「リーダーは背負わなければならない」思いが強かったのかもしれません。
しかし、リーダーは、自分が全部できなくてもいいことに気づきました。それよりも「信じて任せる力」が大事だったんですね。

それと、周りに「助けて欲しい」と素直に言えるようにもなって、とても楽になりました。子どもにも、夫にも(笑)。
「守りたいと思うものに守られる不思議」というのは義母に教えてもらった言葉です。部下も家族も、本当にそんな存在だなあと改めて思います。

 

―――いま、白井さんが心がけていること、リーダーとしての「極意」は何ですか?

営業としては、「大変な時こそ、目先の利益に走るのではなく、もっと困っている人の役に立つ方法を考え、実行すること」。利益と社会貢献の両輪がなければ事業は継続出来ない、どちらかだけに偏ってもダメだということは常に意識しています。

同時に、責任者としては、「ビジネスにおける“将来の種”をまき続ける」こと。
ピンチはチャンスという言葉がありますが、コロナ禍でしんどい時にはじめたことやそこでの出会いから広がったご縁に今とても助けられています。

営業の仕事はご縁をつないでいける面白さがありますね。

 

早く行きたければ一人でいけ 遠くに行きたければみんなと行け」というアフリカの格言があります。

リーダーとして、仲間と一緒にまだ見ぬ遠くの世界に行って、到達を喜びあいたい。そのために「あっちにいこう!いけるよ!」と方向を指さし、メンバーを励まし、一緒に汗をかくこと、それが自分に出来る一番大事なことかなと思っています。

 

―――管理職として9年、経営者(執行役員 営業責任者)として7年キャリアを重ねていますが、プライベートと両立させるために秘訣はありますか?

仕事は続けていると、必ず良いことがあります
仕事というのは「自分が出来ることを活かして誰かの役に立つ」場だと思っています。それによって自分自身も社会人として自立することも出来ます。人生の役割は沢山ありますが、娘でも母でも妻でも嫁でもない「職業人としての私」という時間があるから、全体のバランスが取れるのかなとも。

特に子育てと管理職は必要なスキルがとても似ています。大変なことも多いですが一石二鳥の相乗効果で自分を鍛えられる絶好の場所かと(笑)

子育てに限らずですが、両立においては特に、自分で抱え込まずに「周囲を信じて頼る」ことは大切なスキルです。夫、ファミサポさん、ママ友、家事代行、自動家電等々、頼れるものは何でも頼りまくり、沢山助けてもらってきました。

「守ってあげたい小さな我が子は、20年経てば働く社会人仲間」

仕事で疲れきって帰宅することもしょっちゅうですが、子どもたちの前で「疲れた~」とため息をつくよりも「今日はメッチャ頑張ったわ~!」と笑い飛ばすほうが気持ちよくなりますよね?

子どもたちも、うちの母は仕事が好きなんだと、今は思ってくれているようです。

 

―――最後に、営業現場で奮闘している皆さんにメッセージをお願いします。

キャリアの途中から営業を経験した身として、、

すべての仕事の根幹は「営業」と思います。これだけ世の中が変化する中、お客様や世の中のニーズを最先端で感じ取り、その解決に関わり、価値を提供できる仕事。まさにお商売の根幹ですよね。

最前線だからこその大変さも沢山あります。時に、涙がこぼれないように上を向いて歩きたくなる日もありますが、あなたを見てくれている人が、絶対います!

責任や大変さも、一緒に面白がって頑張っていきましょう。

今日は、そんな頑張る営業女子仲間のみなさんとお会い出来て本当に嬉しかったです、ありがとうございました!

 

白井さん、素晴らしいお話をありがとうございました!

 

その後、参加者どうしでグループディスカッションを行いました。

現役営業部長の方、管理職の方、これから管理職になることをイメージしたい方など、様々な立場の方が活発に意見を交わし、白井さんへの質問も出て、みなさんから大満足の声をいただきました。ありがとうございます!
(プライバシーを守るため、参加者のお顔やお名前は伏せています)

参加者のみなさんより嬉しい感想をいただきましたので、一部ご紹介します!

 

女性管理職が周りにいないので、白井さんみたいな上司がいてくれたら、部下として嬉しいなと思いました。良いロールモデルに出会えてうれしいです

 

白井さんのリーダーとしての考え方や経験が勉強になりました。多くのマネージャーの皆さんがご苦労されていることがわかり、前向きな気持ちになりました!

 

 

これからも営業部女子課は、「女性営業職の当事者コミュニティ」として、現場の皆さんに寄り添い、キャリアに役立つ場を提供して参ります。ぜひ今後ともご参加ください♪

 

「営業職の女性」であるという、共通点がある私たち。
所属する会社は違うけれども、営業部女子課は、私たちが困ったときに駆け込める場所でありたいと思っています。

いいかえれば、営業女子の「心のお守り」である場所を、目指しています!

 

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私たち営業部女子課は、みなさんのよりどころとなり、助け合い、支え会える「場」でありたいと考えています。

営業女子が決して「孤立無援」の状態にならないように。お互いにつながり、切磋琢磨しながら、少しでも前向きに歩き続けられるようにーー。

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