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イベントレポート
子育てと営業活動の「ジレンマ」 あなたなら、どうする?
具体例から考えるケーススタディ勉強会 開催しました!(前編)
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こんにちは。ソリューションプランナー(以下、SP)の坪倉です。
4月に就任して以来はじめて、SPとしてイベントに参加しました。今回、新しい取り組みとして、ケーススタディを使った勉強会を開催しましたので、当日の様子を一部、お届けします。
案内:https://www.eigyobu-joshika.jp//readmore.html#64
今回のケース
3歳、5歳の子どもを育てる、2児のワーキングマザー・桜井さん。
営業職で時短勤務をしているが、その中でジレンマを抱えている。
置かれている状況
- 営業にはやりがいを感じていて、外回りの活動も楽しいと思っている。営業成績が評価され社長賞受賞歴もあり。
- 現在は時短勤務中。夫と育児や家事は分担しているが、夫の出張が多く、家事育児は自分に負担が偏り気味。
- テレワークは許可されているが、仕事の進めやすさなどから基本的には出社している。
抱えているジレンマ
- 退勤時間間際に突発対応が発生、チームメンバーに対応してもらった。快く引き受けてもらったが、残業をさせてしまったことに後ろめたい気持ちがある。
- 尊敬できる女性の先輩から、ベビーシッターや家事代行を進められたものの「家庭も大切にしたい」という気持ちがあり、気がすすまない。
- 新プロジェクトが始動し、後輩がメンバーに選ばれた。自分も気になっていた内容だったので、選ばれなかったことに悶々としている。
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今回はこのようなケースを設定し、まずは「もし自分が桜井さんだったらどうするか?」について考えました。ジレンマを解消する方法として、SPと皆さんで話し合った内容のポイントをまとめます。
SP坪倉
もし自分が桜井さんなら『自分が変えられること』と『自分では変えられないこと』を整理します。
『変えられること』とは、本当にお客様先の訪問をするのがベストなのか、営業活動には電話やWebツールを活用することはできないか、といったことです。これらを少しずつ試してみると思います。
一方、時短勤務ですから、退勤時間は『変えられないこと』です。残業をしない前提で、仕事の進め方を見直すことが必要だと思います。
以下は、参加してくださった方々のお話です。
私が桜井さんなら、効率のいい時間の使い方を考え、実践していくと思います。
これは自分の実体験なのですが、先輩ママが同じ課に多くいたので情報共有をしてもらい、共有した内容を社内に発信、役に立つ情報をシェアしていました。
『どんなことに困っていて、どんなサポートがあれば楽になるか』『おススメの家電は何か、家事をどんな風にやっているか』『洗濯ものはたたむか否か』といったことまで(笑)。その中で、いいなと思う点は真似していました。
また、『顧客とのアポを何日前から取得するか』『顧客に子育て中のことを伝えるか』といったこともシェアして実践していたところ、それが功を奏しました。商談の予定があった日に子どもが発熱し、アポのリスケをお客様に相談することになったのですが、相手が子育て中のママだったこともあり『オンラインでOKですよ』と声をかけていただき、商談を進めることができました。
私も時短で働いていて、残業ができず、周囲の急な対応で助けてもらうことがあります。そのぶん、自分に余裕がある時に、周囲に声をかけるようにしています。子どもの体調不良で在宅勤務をしているときには顧客対応が少なく時間に余裕があるので、こちらからチームメンバーに声をかけて、私にできる仕事をもらったり、滞っていそうなことに声をかけたり、自ら発信するようにしています。
桜井さんは“興味があったプロジェクトに参加できなくてモヤモヤしているという”というジレンマがあるようですが、実際にプロジェクトに参加してなくても、できることはあると思います。アドバイスや提案をしてみるなど。
0か100ではなく、10でも20でも、できることをやる、ということでいいのではないかなと考えています。
ただし、自分自身もジレンマを感じていて、解消しようとしても難しさがあるという意見も出されました。
自分の会社の終業時間は19時ですが、実際は帰宅後も家でPCを開いて仕事をせざるを得ないことがあります。男性が多い職場で、そもそも『効率よく仕事をしよう』と考えている人がいないんです。
結局、できる人に仕事が集まっているという問題があります。現在育休中の後輩がいますが、このような状況なので、戻って来てジレンマを解消しようとしても、苦労すると思っています。
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ここまでのお話を受けて、管理職経験者でもあり、キャリアコンサルティング技能士1級資格者でもあるSP青木から「ミニ解説」が行われました。
今回のような「育児とのジレンマ」のような転機が訪れた時にどう乗り越えたらいいかを考える際の「4S―トランジションモデル」というフレームワークを用いた解説です。
以下に、ポイントをまとめます。
- まず、毎日頑張っている自分を認めて、褒めてあげましょう。
- そのうえで、自分が置かれている状況について、客観的に見てみましょう。
状況分析
- 「自分でコントロールできること」に焦点を当ててみましょう。
さきほどのお話でも出ていた「自分で変えられることは何か」を見定めることです。 - たとえば「子育て中の状況を顧客にオープンにする」ことは「できる、変えられる」ことですね? オープンにすることで、商談時間を調整してもらうなど、顧客に助けていただけそうです。
自分分析
- 一方で、「自分の考え」はどうでしょう? 今後どうしていきたいのか。自分の価値観を考えてみましょう。
サポート - 周囲から得られるサポートにはどんなものがありそうですか?
戦略
以上を踏まえたうえで、これからどうしていくか、どんなことができそうか、優先順位を決めて実行しましょう。その際、育児と仕事を両立させるために、「サポートをお願いする」ことも一案です。
ここまで、「もし私が桜井さんならどうするか?」という視点でのケーススタディで、意見交換した内容をお伝えしました。
後半は、「もし私が、桜井さんの上司や先輩ならどうするか?」についてレポートします。(後編に続く)
「営業職の女性」であるという、共通点がある私たち。
所属する会社は違うけれども、営業部女子課は、私たちが困ったときに駆け込める場所でありたいと思っています。
いいかえれば、営業女子の「心のお守り」である場所を、目指しています!
これからも営業部女子課は、「女性営業職の当事者コミュニティ」として、現場の皆さんに寄り添い、キャリアに役立つ場を提供して参ります。ぜひ今後ともご参加ください♪
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私たち営業部女子課は、みなさんのよりどころとなり、助け合い、支え会える「場」でありたいと考えています。
営業女子が決して「孤立無援」の状態にならないように。お互いにつながり、切磋琢磨しながら、少しでも前向きに歩き続けられるようにーー。