2023年も残すところ、あとわずかとなりました。みなさんにとっては、どのような1年でしたか?

今回は代表である私、太田が、久しぶりにブログをつづります。

営業部女子課が来年は創立15年を迎えるにあたって、私たちが目指すところ、ありたい姿を、いま一度、みなさんにしっかりとお伝えし、共有しておきたいと考えたからです。

さて、営業部女子課が目指す究極のゴールは「営業部女子課を解散すること」です。

達成時期として目標に据えたのは、2030年。それというのも、その頃にはわざわざ「女子」という言葉を冠して女性だけを支援しなければならないような社会ではなくなっていてほしい。ダイバーシティが当たり前のように進み、誰もが性別の区別なく働ける世の中を作りたい。

そんな願いと希望を込めたからこそのゴール設定でした。

 

そのために、営業部女子課はこれまで「女性営業職の当事者コミュニティ」として活動を続けてきました。2009年のスタート以来、来年で15年目を迎えることになります。

 

それでは今、営業職を取り巻く環境はどうなっているでしょうか。

 

まず、社会全体を見ると、私たちが活動を始めた頃に比べると、法律も施行され「Diversity,Equity & Inclusion」(DEI)が主流になるなど、一定の変化が感じられるようになりました。内閣府は、2030年には女性役員を30%に(プライム上場企業を中心に)、そのためのパイプライン構築(女性管理職の増大を踏まえて役員に続く道筋)という目標を掲げています(※1)。

15年前に比べれば、私たちが目指す方向に変わってきたといってもいいかもしれません。

 

一方で、依然として「差」が存在しているのも事実です。

2023年6月に提出された有価証券報告書における調査によると(※2)、男女間賃金格差は全業種で約70%を下回るという報告があります。多くの企業において、上位職(職位があがるほど)になるほど、または高賃金の領域になるほど、女性が少ないことが背景にあるといわれています。

 

実はこの「差」は、営業の分野でも顕著であると思われます。

多くの企業における社内データでは、営業職における管理職に男女数の違いがあることを見聞きします。さらに、年齢や年次とともに、管理職候補となる女性が減少する「水漏れパイプライン」現象があるという報告もあります。

 

営業部女子課には、掲げてきた、5つの「取り組みたいこと」があります。

この中で特に力を入れてきたのが

「柔軟な働き方が叶えられる営業の現場へ」

「営業を魅力ある職業に」

の2点でした。

 

例えば「柔軟な働き方が叶えられる営業の現場へ」に関しては、育児と両立しながら働き続けるために、生産性を高めて成果を出す営業活動の方法や、これまでの形にとらわれない「令和時代の営業のありかた」を、皆さんと一緒に考え、経験やノウハウをシェアしてきました。

さらに少しでも「営業を魅力ある職業に」感じてもらうため、小さな取り組みを地道に重ね、参加者どうしがつながれる場を作ってきました。

 

しかし、これらにも増して、いま最も力を入れているのは「営業リーダー層における女性を増やす」です。
それというのも、私たちが直面し、取り組んできた問題が、ここに集約され、凝縮されていると考えているからです。

営業職の分野で女性管理職が増えないことには、この職種が長らく「男性中心」で動いてきたという背景があると考えられます。

その結果、柔軟で持続可能性ある働き方が管理職層に浸透せず、ひいては、「女性に管理職は難しい」というような思い込み(アンコンシャスバイアス、ジェンダーバイアス)が、男性だけでなく女性にも浸透したことがあげられます。(当然ながら企業差や個人差もありますが)

 

私たちはこれらを打開し、改善するため「女性営業職の当時者として管理職をキャリアの一つの選択肢として考える」「当事者として女性営業管理職のあり方を再考する」というテーマに取組んでいます。
(管理職経験者であり、営業部女子課運営担当であるソリューションプランナーの青木静はこんな記事を書いています!

現状を考えると「2030年に営業部女子課を解散する」という「究極のゴール」の達成は難しそうです。

 

しかし、政府や社会が示す方針に沿い、ほかの職種と同じように、営業分野においても「女性管理職比率を30%程度にする」ことをマイルストーンにし、そこに近づきつつある、たどり着かなければと考えています。

このことは、営業職として働く女性のためだけでなく、組織全体、社会全体にも資すると確信しています。管理職層に女性が増えれば、意思決定に多様性が生まれます。新しい発想や勝ちパターン、時代を先取りする価値観が生まれる可能性があるからです。

 

目標達成のため、営業部女子課でやりたいこと、やらなければならないことは山積みです。

私自身も、大学院で女性営業職に関するキャリア研究を続けている立場として、学術で得られた知見を活かしながら、仲間と協力し、営業部女子課が掲げる「営業の分野に多様性を」を叶えられるよう、社会に貢献したいと思っています。

 

ちなみに2024年1月の勉強会は、久々に対面で開催したいと思っています。テーマはまさに「営業分野における女性管理職」について。
ただいま、企画の詳細を詰めるために頑張っています。私も参加予定です。

初めての方も、お久しぶりの方も。

学びに、社外の繫がりづくりに、あるいは同窓会感覚で。お気軽に参加くださいね!

 

<出典>
※1:内閣府男女共同参画「女性版骨太の方針2023」
https://www.gender.go.jp/policy/sokushin/pdf/sokushin/jyuten2023_setsumei.pdf
※2:https://www.wtwco.com/ja-jp/news/2023/07/gender-pay-gap-below-70-percent-among-japan-listed-corporations

 

 

「営業職の女性」であるという、共通点がある私たち。
所属する会社は違うけれども、営業部女子課は、私たちが困ったときに駆け込める場所でありたいと思っています。

いいかえれば、営業女子の「心のお守り」である場所を、目指しています!

 

これからも営業部女子課は、「女性営業職の当事者コミュニティ」として、現場の皆さんに寄り添い、キャリアに役立つ場を提供して参ります。ぜひ今後ともご参加ください♪

★過去の開催レポートはこちら

 


 

 

私たち営業部女子課は、みなさんのよりどころとなり、助け合い、支え会える「場」でありたいと考えています。

営業女子が決して「孤立無援」の状態にならないように。お互いにつながり、切磋琢磨しながら、少しでも前向きに歩き続けられるようにーー。

営業部女子課に参加するには?

営業部女子課が目指す5つのこと